「もう一人の相手」




俺には家が二つあった。
家庭という家と、愛人という家。
大学時代、同期だった男伊達と暮らす家。
それが、愛人関係からなる家。

「来栖ぅ・・・・・もっと・・・・して・・・・」

愛人、伊達一義は真っ白なシーツの上で淫らに動く。
そして、俺を求める。

しかし、俺の名前はもう来栖ではない。
こいつは絶対に、本宮という今の俺の名前を呼ばない。
結婚をして、婿養子となり、名字の変わった俺を
断固として本宮と呼ばない。それは、こいつを裏切り結婚を選んだ俺への
復讐の一つのようにも思えた。怒っているのだろう。

俺の名前は、来栖。
大学時代、伊達と冴子という女性と俺の三人でよくつるんでいた。
いつの間にか、俺たちは関係を結ぶようになっていた。
恋人関係になっていた。

しかし、俺は伊達を捨てた。
当時の俺は経済学部で学び成り上がることに必死だった。
けして良家ではない家柄、裕福ではない経済状況、すべてにおいて
恵まれている人間が疎ましかった。
その分で、伊達と惹かれ合った。こいつには、俺よりも辛い過去がある。
その過去と戦いながら生きる伊達に俺は共感していた。
しかし、成り上がるには足りなかったのだ。

名前が。

俺の前に、本宮レイナという女がある日現れた。
有名企業、一流企業本宮グループの令嬢だ。
その名前、その権力、それに囚われたように俺はこの女を口説いた。
そして、その後結婚までたどり着いた。

そう、伊達を捨てたのだ。

伊達はその後、冴子と交際し結婚し第一子をもうけたらしい。
元々、冴子は伊達のことが好きだったらしいのだ。
しかし、結婚生活はうまくいかず離婚したと聞いた。

まぁ、もう彼女がどこで何をしているのか。
俺もl、こいつも知らない。

結婚後、義務的にレイナを妻を抱いた。
しかし、一人子供ができたことによってすべてが冷めてしまったかのように、
俺は妻を抱くことをやめた。興味がなかったのだ。
残酷なことは分かっている。妻の名前意外に興味がなかった。

本宮グループの名前を利用し、俺は会社を立ち上げて
今は社長の地位にいる。

妻に、仕事が忙しいと嘘をつき
この部屋に帰ってくる。
伊達と暮らす部屋に。

俺たちは、再び一緒にいることを選んだ。
こうやって、男を抱く。
快楽に顔が笑顔になる。
淫らに濡れて、淫乱に動く。

「来栖ぅ・・・キスして・・・・・」
「いいよ・・・・」

熱くキスをする。

「俺・・・来栖じゃなきゃ・・・ダメだよ・・・」
「俺も、伊達じゃないとだめだ」
「うれしい・・・・・」

淫らな関係のそこに、俺たちは安らぎを感じている。
そう、社会という世界とこの部屋のドアで一線を引いて。
俺たちしか居ない空間。世界。

どこまでも続く、俺たちだけの世界。
俺はこの世界を守ることだけに、生きているのかもしれない。
何故ならここにいるのは、本宮ではなく、社長としてではなく、
伊達が愛してくれる来栖という一人の男なのだから。










END






なんかね、なんか、なんか、なんかなんだよ←なんだよ。
どうしても本宮社長は伊達さんと不倫しているとしか思えなかったんだよ。
ちなみに、りょうさんがママ友なのは知らない設定で。
だって、りょうさんの長男の役の子役、ジョーカーの幼少期の伊達さんなんだもん。
ぜってー元夫伊達さんだと思ったよ。
そんで、伊達さんの会社の後輩は久遠君で。妻は初(大河ドラマの)で。
買っている犬はスカイって言うんだぜ!(笑)
なんか、もうテンションです。すみません。一応載せておきます。

腐女子だからしょーがない!てね!