「速水?」
よく知っている声。
優しく俺を呼ぶ。
感覚がふわりとしている。
快楽の海に沈んでいくみたいだ。
「ん?」
「お前最近疲れてるだろ?」
心配そうに、俺の頬に触れ男はそう言った。
「そんな事はない。お前が元気過ぎるんだ」
男の手が、優しく滑るように下がっていく…。
「あっあぁ…」
自分の下半身の変化を感じた…。
「…ばかやろう…でかくすんな…あっあぁ…」
「速水…お前って可愛いよな」
愛おしそうにこいつは俺を見た。
安心感と、なぜだか少し胸が痛む…。
「白鳥…お前は可愛くない…あぁ…あっ…」
白鳥がゆっくりと腰を動かしはじめた。
「そんな事ばっか言うとお仕置きするよ?」
「あっ…くぅ…あぁぁ…」
俺の中で白鳥が少しずつ大きくなっていく…溺れてしまいそうなほど…。
そんな俺を面白がっているのか、今度は胸に唇をよせ…
また、下半身の俺自身を掴んだ…。
意識が…飛んでしまいそうなほど…幸福感が身体を駆け巡る。ぶるっと身体が震える。
「そんなにイい?」
「ばぁ…か…やろ…あっ…くっ」
悔しくて歯を食いしばる。
「我慢すんなよ。速水」



「し…ら…とり…」
もう、おかしくなりそうだった。
自身を掴んで揺さぶり、乳首を吸われて、
下半身は勿体振ったように柔らかく突き上げる。


「限界…」


「わかったよ」



乳首の辺りで遊んでいた唇が、ゆっくりと上がってきた。顔を合わせる。見つめ合う。


これが、俺の愛する男だ。


白鳥ケイスケ…。



ふわりと笑って、目を細めながら唇が近づいた…。優しく口づけをして…どんどん速くなってゆく。
唇を舌で開いてくる。俺はそれを喜んで受け入れる。

舌が絡み合う。
呼吸のタイミングがわからないほどに。




腰の動きが激しくなる。




ケイスケ…
もっと欲しいんだ…
お前がもっと欲しいんだ…




口には出せない言葉を胸の奥で叫んだ。





「コウイチ…イいよ…すっごい可愛い…」
「はぁはぁ…あっ…あぁぁ!ケイスケ!ケイスケ!」




もっと激しくして欲しいんだ。
もっと奥を暴いて欲しいんだ。
もっとお前だけの俺になりたいんだ。






「ヨかった?」
「お前毎回聞くよな?そんなに気になるか?」
「そりゃあな。天下のジェネラルを満足させられてるのかなぁって悩んじゃうからね」
「何だよ…それ」




「速水?」



「何だよ?」




「愛してる」




白鳥はいつも直球だから、こんな言葉を簡単に言えてしまう。



「お前、その言葉は大切なときに取っておけよ」



「愛してる奴に愛してるっていいたい時に言う。それ以外に大切な時ってあるのかよ」




「…ばかやろう」






愛してるのに、
愛してると言えない。
愛してるが身体中に広がって、
大きくなって重くなる。




きっと愛してるとたやすく言えなくなる程、俺はこいつを愛してるのだろう。





「白鳥目をつぶれ」




「なんだよ?」



「いいから」




白鳥が瞳を閉じる。
ゆっくりと近づき、俺から口づけた。


しかし、すぐに白鳥に捕まり押し倒された。
さっきまで愛し合ったベットにまた押し倒された。




瞳を開けた白鳥が言う。





「愛してるって言うときが大切なときなんだよ。だから、速水…愛してる。お前の全部愛してるからな」





俺は白鳥の瞳を見つめ、
何も言わず口づけた。







俺のすべてを暴いてくれ。
お前の愛で。




お前に暴いてほしいんだ。





お前だけ愛してるから…。



なんというか、ツンデレ?
速水先生の方が、もう白鳥にぞっこんで。
その愛情を受け止めているイメージ。
そして、自分の悪(汚職)を暴いてくれ。
その愛で!みたいな。そんなイメージで書きました☆